ナイーブな受験生を担当して

大学4年間のアルバイト家庭教師時代には、実にたくさんの生徒さんを教えてきました。受験生もたくさん担当しました。

彼らは、目標校に合格しなければいけないというプレッシャーに絶えずさらされています。いかに意欲的に勉強に取り組むことができるかが非常に大切です。受験勉強に身が入らなければ、知識も上滑りになってしまって、成果も上がりません。

砂地に水が染みこむごとく

意欲的に取り組めている状態は、例えれば砂地に水が染みこむように、勉強したことがしっかりと頭に吸収されていきます。

すなわち学力が身につくということです。

しかし、やる気のない状態で受験勉強を続けていてもちょうど鉄板が水をはじくようにさっぱり身についてくれません。

受験生を合格に導くか否かについては、私たち家庭教師がいかに生徒さんのやる気を引き出せるかにかかっているといえました。

単に問題の解き方を教えるだけでは、全然追いつきません。私が家庭教師をしていたときにも、このことについてはいろいろと頭を悩ませました。

夜明け前が一番暗い

あれこれと頭を悩ませた結果、私は自らの受験の体験を語ることにしたのです。私が受験生だったとき、どのように受験に取り組んで、いかにしてモチベーションを保って受験を乗り越えたのか、克明に生徒さんに話して聞かせました。

乗り越えた先に待っている楽しいキャンパスライフについても、ときにユーモアを交えながら、なるべく具体的にイメージできるように伝えました。

月並みですが、明けない夜はない、止まない雨はないといったことを自らの体験を通して生徒さんに肌で感じてもらいたかったのです。

夜明け前が一番暗い、辛い先には、輝く明るい未来が待っていると生徒さんに確信してもらい希望を持って欲しかったのです。